心はどこにあるの? ~胸の中?それとも頭の中?~
私は、いつも「心を大切にする」という言葉を使っていますが、さて、皆さま「こころ」とはどこにあると思いますか?
胸のあたり?頭の中?それとも、その他のところ?
私は、ずっと「こころ」は胸のあたりにあると思っていました。
辛いことが起こると、なんかズキンと胸が痛むことがあるし、緊張するとドキドキするし、(これは心臓の鼓動ですけど)落ち着きたい時には「落ち着け、落ち着け」と胸に手を当てたりしますよね。
このようなことから、私は「心は胸の中にある。」と漠然と感じていたように思います。
しかし、先日ある勉強会に参加した時に、心はどこにあるか?の質問に
「脳の中」
と答えた人が多かったのです。
私は正直意外に感じました。
え?脳の中?と。
確かに思考するのは脳ですし、心臓が動いていても脳が死ぬと意識もなくなるのですが、心もそこにあると多くの人が考えているとは、私は思っていなかったのです。
皆さまはどう思いますか?
記憶転移の実話 ~クレア・シルビア「記憶する心臓」~
他の臓器のように目には見えない「こころ」ですが、本当にどこにあるのでしょうか?
今日は、ある女性が経験した不思議な記憶転移の実話をご紹介したいと思います。
その女性とは、臓器移植を受けたクレア・シルビアさんという方で、シルビアさんは、原発性肺高血圧症を患い、1988年にアメリカのコネチカット州で心肺同時移植手術を受けることになり、その手術は成功しました。
ただ、ドナーがどのような人だったかということについては、メイン州の18歳の男性としか知らされていませんでした。
そして、手術後、シルビアさんに不思議な変化が表れたのです。
性格や嗜好に明らかに変わり、苦手だったピーマンが好きになり、嫌いだったファーストフードも好きになってケンタッキーフライドチキンを好むようになりました。
その上、以前は静かな性格だったシルビアさんがとても活発な性格に変わっていったのでした。
そして、もっと不思議なことが起こりました。
シルビアさんの夢の中に若い男性が表れて、その男性のファーストネームを知ることになります。
シルビアさんは、その名前を頼りにメイン州で手術当日に亡くなった人を探しドナーとなった男性の家族を探り当てたのでした。
本当に不思議な実体験ですが、このような記憶転移が起こる原因として、臓器内の神経細胞が記憶を蓄えている、という考え方があるそうですが、もし、亡くなった男性の心がシルビアさんの体の中で生きていると考えると、とても不思議な気がしますね。
心が痛み傷ついたら・・・ ~優しく包帯を巻こう~
さて、皆さん、体が疲れたり病気になったらどうしますか?
体をゆっくり休めますよね。
熱が出たら?腹痛がひどかったら? 病院へ行って薬をもらって、休息ですね。
では、心が疲れた時はどうするでしょうか?
そもそも、心が疲れるって人からは見えないものですね。
熱のように体温計で測れるものではなく、けがのように目に見えるものでもありません。
しかし、心が疲れることってよくありますよね。
「心が折れた」という言葉をよく使いませんか?
このように表現するくらい、心が疲れているときがあるんですね。
心が折れるほど疲れた時は、もう心が痛んでしまっています。
そんな時は、私はいつもこう言います。
心を取り出すようにして、包帯で巻いてあげてください。と。
どこからどのように取り出すかは、ご自身で決めてもらって、とにかく痛んだ心、傷ついた心に優しく包帯を巻いてあげてください。
心もあなたの体の一部なのですね。
だから、労わらないといけないのです。
お酒を飲みすぎたら、肝臓を労わるために「休肝日」と称して禁酒する日がありますね。
それと同じように心も労わってあげないと、疲れて悲鳴をあげてしまいます。
ですので、心が傷ついてしまったとき、痛んでしまったとき、あなたの心を優しく労わりましょう。
そうすると、また元気を取り戻すことができます。
無理は禁物 ~休んでもOK~
現代は、相当なストレス社会です。たくさんの人が心を痛めているのではないでしょうか?
人には心があるために、機械とは違ってさまざまな人間関係があるのですね。
もし、心がないと簡単です。規則通りに物事を進めるだけですね。
しかし、心があるためそう簡単にはいきません。
意見が合わずにもめたり、争ったり、ときには人を傷つけることもあるのです。
そんな風に、ときどき心が疲れたなと感じた時は、包帯を巻いてあげて、そして自分で自分の心に語りかけてください。
「私の心、今日は嫌なことがあって疲れちゃったね。ごめんね。」
という風に、自分の体の中にある心に対しても労わってあげてくださいね。
話しかけるなんて、恥ずかしいと思われるかもしれませんが、これは結構効果があります。
きっと心は回復しますよ。
そして、もうどうしても回復もできそうにない、と思うほどしんどくなったときは無理をしないで休むことです。
今は休む時なんだ、と思って無理をしないようにしましょう。
そのうち、心が回復してくると、小さな幸せを見つけられたり、いいことが舞い込んで来たりするようになり充実感を味わうことができるようになりますね。
ストレスが多い現代だからこそ、心の健康が大切で、心を労わることが必要なんですね。
皆さま、どうぞ無理をしないで、心あっての体の健康と思って心を労わることも忘れないようにしていきましょう!