ときが経つのを待つ

 先日、恋の悩みの相談を受けました。正確に言うと、失恋なのですが、その女性の心は深く傷つき修復不可能なくらいボロボロの状態でした。
 

 私も女ですし、失恋の経験もありますから彼女の辛い気持ちはよくわかります。しかも、今回の彼女の場合は、ただの失恋ではなく付合っていた彼を知っている女性に彼をとられてしまったのだそうです。それは辛すぎますね。
 

 人はなぜ人を好きになるのか。この「好きになる気持ち」さえなければ、辛い思いをしなくて済んだのにと思ったことがある人も多いのではないでしょうか。
 それを一番感じるのがその恋を失ったとき。つまり失恋した時ですね。

 
 本当は「人を好きになる気持ち」は、とても素敵なものです。人を好きになると、周りの景色まで明るく輝いて見えるもの。心がウキウキすると体にも表れますから自然と綺麗になっていく上に、女性であれば彼に素敵だと思われたいと、おしゃれにも気を遣うようになりますから恋する女性は本当に美しいのです。
 
 

 しかし、その恋が終わってしまったとき、その気分は急降下してどこまでも落ちてしまいます。悲しくて、辛くて、せつなくて。。。。どうしたらいいのかわからないくらい心は真っ暗になり落ち込んでしまいます。ご飯ものどを通らず、気が付くと涙がこぼれたりして、今までの自分とは全く違う自分になってしまう人も少なくないと思います。
 

 そんな気持ちはどうすれば回復することができるのでしょうか。なかなか難しいことですね。どんなに慰めても励ましても、その人の気持ちはなかなか元の元気な状態には戻ることができません。
 
 
 ましてや、「男はその人だけじゃないから」とか、「もっといい人いるわよ」などという言葉は、軽い気休めにしか聞こえず、気持ちが楽になることはありません。
 本当に人の力は本当に無力だと感じますね。
 

 
 

 
 
 でも、傷ついている心が癒される日は必ずやってきます。「明けない夜はない」「止まない雨はない」という言葉がありますが、心が傷ついているときには、こんな言葉は心に入ってきません。もう二度と夜は明けない、雨は止まない。悲しすぎる。と思っているくらい今は辛いのですから。

 
 それでも、今はそんなに辛くて、気が付くと涙がこぼれてしまうほど傷ついた心も必ず癒されて元に戻るときがきます。それは、とても長い時間がかかるかもしれません。いつになったら私の心は癒えるのだろうと思うくらい長い時間かもしれません。

 
 でも、必ず心が元の元気さを取り戻す日はやってきます。深く傷ついたあの日に周りの人かがけてくれた言葉「男はその人だけじゃない」が分かるようになりますし、失恋して悲しい思いをさせられたあの人のことを平気で思い出せる日は来るのです。

 

 
 
 ですから、ときには時間が経つのを待ってみましょう。無理に前向きになる必要もありません。ただただ時が経つのを待つ。
 
 そして、今は傷ついた心にそっと包帯を巻いてあげましょう。自分で巻けなければお友だちに巻いてもらいましょう。ただただあなたの話しを聞いてくれるお友達に今の辛い気持ちを話して、涙を流して、傷ついた心を優しく撫でてあげてください。

 辛い気持ちはときに委ねる。これも心を楽にする一つの方法なのです。